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子宝信仰の記事について

2017年9月7日日々のこと

本日、沖縄の新聞社、沖縄タイムスにこんな記事が出ていた。

 

金武町の金峯山観音寺の元山善弘住職(43)はうんざり顔で言った。
「不妊治療情報サイト」などといったウェブサイトやブログで「子宝
観音」として取り上げられ、祈願に来る参拝客が後を絶たないためだ。
「子宝の信仰は一切ないのに…」

 

 

始まりは約10年前のテレビ報道だった。境内にある鍾乳洞内の石の一
つが「赤ちゃんの寝姿に似ている」などと報じられ火が付いた。元山住職
は本堂に「そのような縁起・逸話・信仰はない」と張り紙をして打ち消し
ているが、今でも複数のサイトで紹介されている。「不妊に悩む人の思い
は切実。間違ったうわさを広めないでほしい」

 

 

南城市の斎場御嶽も同様のサイトで「子宝スポット」と紹介されている。
同御嶽でガイドをするアマミキヨ浪漫の会の石田英明会長(70)は
「そういういわれはない」と断言する。御嶽はそもそも、地域の人々が神
に祈り、地域の繁栄や豊作、無病息災などを願う場所。「家族の幸せと
いう意味では間違いではないが、子宝祈願のような限定的なお願いをする
場所では本来ない」と言う。

 

 

参拝客が殺到し、立ち入りを禁止する場所も出ている。今帰仁村の古宇利島に
あるハマンシヌ御嶽は、2006年に同島を秋篠宮さまが訪れ、その直後に紀子さま
が妊娠したため、「ご夫妻が子宝祈願をした場所」といわれるようになった。
しかし御嶽に詳しい関係者は「皇族が子宝祈願を公言するとは思えない。後付け
だろう」と指摘する。区長の宮城博政さん(49)によると、御嶽で写真撮影や
ごみのポイ捨てが増え、数年前から通路に門を立て、案内板は撤去している。

 

 

7月から立ち入り禁止となった本部町の「備瀬のワルミ」。崖の割れ目
の間にある高さ約1・5メートルの岩の突起部に触れると子宝に恵まれる、
と口コミで広まっている。地元住民によると、20年ほど前に不妊に悩む
人のためにここで祈った地元女性がおり、最近まで別の女性(52)が
祈願をしていたという。この女性は「なんとかしてあげたい一心だったが、
今は騒がしくなったので祈る気持ちはなくなっている」と話した。
 

 

地域の神拝む場
沖縄の伝統文化に詳しい作家の比嘉淳子さんの話 御嶽など沖縄の拝所
の多くは、地域の人たちが普段から自分たちの神様がいる場所として拝み
大切にしている。地域の守り神として信仰している人が多く「子宝の神様」
などとカテゴリーに分けることは本来ない。パワースポット人気を受け
地元住民や観光業界が、観光客誘致のために言い始めた場所が多いと思う。

立ち入り禁止などの措置をとる地元の気持ちは理解できる。聖地が荒ら
されることを恐れてのことだろう。入り口に柵を立てること自体、神様に
失礼だと後ろめたい思いでいるはずだ。

 

 

インターネットが普及し、今後も新たな「スポット」として紹介される
場所は出てくるだろう。参拝客は安易な気持ちで行かないでほしい。受け
入れ側も礼節をわきまえない人がいれば厳しく注意するような態勢を整え
る必要がある。「子宝に恵まれる」とウェブサイトなどで紹介された沖縄
県内の寺や拝所が、「根拠はない」と打ち消す事態が起きている。パワー
スポット巡りの人気や、不妊に悩む人たちの増加を背景に、本来の信仰や
言い伝えとは違ううわさが広まっているようだ。地域にとっては「聖域」
である場所が多く、立ち入り禁止となるなど摩擦も生まれている。
(社会部・伊藤和行、北部報道部・城間陽介、山田優介)

沖縄タイムスの記事へ

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/138948

 

 

特定の神社、拝所や御嶽にあるとされている『子宝信仰』

私もネットで読んだり直接観光者からも聞かれることがあったのですが

地元ではそのような特定の場所に子宝信仰はあまり聞いたことがありませんでした。

ここ4、5年前からでしょうか。

 

 

 

沖縄は先祖崇拝、自然崇拝の文化であり

一本の木が神様として祀られている場所もあります。

10年以上前になりますが、NPO法人がボランティア活動で

行なった草刈りの際、大きくない木のため雑草と思ってご神木を切って

しまったということをニュースで聞いたことを思い出しました。

善意で行ったことが、悲しい結果に。。

 

 

このところ拝所や御嶽についてはいろいろ問題が出ているように聞いているので、

私自身、沖縄の文化や歴史について深く理解を深めていきたいと考えさせられました。