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沖縄の焼物やちむんとは|ヤチムンブランドのブログ

2018年3月25日陶芸について

沖縄県読谷村にあるやちむんスタジオ南の島陶芸工房の
ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
やちむんの意味や特徴、使い方、日々のことなど綴っています。

 


やちむんの里の登り窯

 

【やちむんの言葉の意味とは】

やちむんとは沖縄の方言で「焼物」のこと
総称としては沖縄の陶芸や陶器と同じ意味で使われています。

 

戦後、那覇周辺で製作をしていた陶工が窯場を求めて
自然の豊富な読谷村に築窯し、その数が増えていきました。
2018年現在で読谷村にある陶器工房は67件前後、そのほとんどが
家族で営んでいる小さな工房です。
同村にある「やちむんの里」という工房が立ち並ぶ通りは、
沖縄観光のひとつの目玉となって来たようです。

 


琉球ガラスとコラボしたカップやボウル

 

沖縄では那覇や読谷村、恩納村など陶器市が開催されます。
その中でも毎年2月に開催される読谷陶器祭りは多くの来客者で賑わい、
伝統的なデザインの作品から、現在はおしゃれな皿やお茶碗、
マグカップなど若手の人気作家も増え目を楽しませてくれることでしょう。
また最近では通販も増え県外からもご覧いただけるようになりました。

 

【やちむんの食器の特徴や種類について】

全国的にみても沖縄の陶土はその成分に珊瑚の石灰岩が多く
含まれているため粘りが弱くそれほど良質な粘土ではありません。
荒焼と上焼きとがあり荒焼は鉄分の多く含んだ赤土を焼き締めた
もの、上焼は赤土の上に白化粧という白色の粘土の泥漿を掛け、
白系の色合いの景色にした焼き物で藍色や緑色、飴色の
色彩も使い、いわゆる沖縄のやちむんで見かける食器です。

 


沖縄の海を「ぎゅっ!」と閉じ込めた珊瑚皿

 

【やちむんの使い方・お手入れ方法】

先述したように沖縄の陶器の素材の陶土は良質ではないため
焼き締まりがないものも見受けられます。
これはよく言うとやさしい質感に見えること
悪く言うと焼きが甘く強度が弱いと言えます。

 

また陶土の中の気泡と呼ばれる見には見えない空気の穴が
あるため、食事の汁などが入り込み、カビが生えたり、
匂いが残るなどもあるので食器選びの際はデザインだけではなく
食器としての完成度も考慮していただきたいと感じています。

 

当工房ではデザインだけでなく強度があり使い勝手の良い食器作りを
目指しておりますので、独自の調合と焼成管理を徹底しており、
リゾートホテルのレストランや飲食店でも業務用として沖縄らしい
やちむんの食器としてご利用いただいています。

 

食器の使用前にお米のとぎ汁で煮立てると良いといわれます。
お米の煮汁やでんぷん質を食器の気泡に入れることで、
気泡に食事の汁が入り込まなくするためです。
しかし長年お使いいただくと気泡内のでんぷん質が流れ出すため
その効果は完全とはいえません。

 

やちむんに限らず和食器は使用前にお水やぬるま湯につけるのが
基本的な使い方となります。少し手間は掛かりますがひと手間掛ける
ことが生活の豊かさかもしれませんね。

 

ぜひお気に入りの沖縄陶器やちむんの器に出会ってくださいね!